< Airots公式サイトに戻る

Airots座談会~初ワンマンライブに向けて~

Airots初ワンマンライブ「Airots 1st Live for あいりすミスティリア!」開催に向けて、
ういにゃす、鈴湯、中恵光城、Airotsプロデューサー、
小高光太郎(Airotsサウンドプロデューサー)、永原さくら(作詞)の6名で座談会を行いました。

「Airots 1st Live for あいりすミスティリア!」で販売するパンフレットに掲載する座談会の一部を公開いたします。

──Airotsを始めようと思ったきっかけを、Airotsプロデューサーから説明していただけますか?

Airotsプロデューサー我々とご縁があったPCゲーム、その中でも美少女ゲームの世界から抜群にカッコいいユニットを生み出したい、ひとつの名を残すようなユニットを作りたいというのがそもそもの始まりです。ユニットの走らせ方に関して小高さんと相談をしていく中で、ひとつだけ決めていたのがメンバーもしくは関わっている制作陣の自主性を尊重していくこと。若干の線路はこちらで敷きますけど、メンバーの自主性次第でどこへ進んでいくかわからない。ユニットコンセプトの“3人とあなたで旅を重ねる物語”というのはまさにそういう意味で、そこもAirotsに興味をもってくれたお客様と一緒に決めていこうということなんです。

──そういうコンセプトのもと、作曲の小高さんと作詞の永原さんはどのように楽曲制作を進めていきましたか?

小高僕もPCゲーム業界には長いこと携わってきたので、その中での飽和点というのもひとつ感じていまして。そこから新しい場所へ向かうには、革新的なサウンド面での変化も必要だと思っています。例えば、アニメ業界ではいろんな工夫をしてどんどんいろんな音楽の形ができていますが、一方でPCゲーム業界では何が次に新しいこととしてできるだろう?と。そこを追求した、どこよりも新しいサウンドやストーリーを念頭に置いて制作に臨みました。まずは3人の声質やそれぞれの持っている個性をどう落とし込んでいくか。そこもすごく手探りで、最初にアルバムを作っていく中で明確な方針が見えていったんです。それは3人の声をただ混ぜるのではなくて3人がメインを歌いながら動くやり方、いわゆるメインとハモという考え方ではなくて3人がすべて主旋律である、そういう今までにない奇抜な聞かせ方なんです。

永原最初に歌い分けがあって、そこに歌詞を乗せる。でも、そのあともう一度歌詞を見て「この部分はこの人が歌ったほうがいい」と歌い分けを変えたこともありました。そういう作り方は初めてでしたが、歌手を尊重した作り方で面白いなと思いました。

──そもそもの話なんですが、このお三方を選んだ決め手はなんだったんですか?

Airotsプロデューサー理由を求められたら明確にはなくて、ひらめきとしか言いようがなくて。強いて言えば、3人ともキャラクターが違う方たちがいいというのはありました。実は、最初に中恵さんに相談させていただいたんですよ。

中恵そうでしたね。

──中恵さんは最初にお話を伺ったとき、どう思いましたか?

中恵今までソロでの活動だったり単発ユニットで作品を作ったりしたことはあったんですけど、いちメンバーとしてちゃんとユニットを組んだことなくて。私も先輩に比べたらまだ歴は短いんですけど、「Marginality」という曲で美少女ゲーム業界からデビューして今年で10年目。そういったところでも、ソロ活動とはまた違った新しいチャレンジをしたいという思いがずっとあったんです。そのタイミングにAirotsプロデューサーからご相談を受けたので、「もしかしたらまた新しい自分が見つけられるかも」と思って、すごくワクワクしたことをよく覚えています。

──そこに鈴湯さん、ういにゃすさんが加わると。実際に中恵さん、鈴湯さん、ういにゃすさんはご一緒に活動してみて、お互いのことがよく見えてきたタイミングかと思いますが。

中恵活動し始めてからまだ1年も経っていないので、深く見えてくるのはこれからだと思うんです。私はこのユニットを組む前に鈴湯ちゃんとは一度、ライブでご一緒していて。ういちゃんともオーガストの作品で一緒に歌わせてもらっていたので、第一印象からどう変わっていくのかなというのを待っている感じではあります。でも、パッと見た最初の印象から少し中身が見えてきたかも?みたいなところもあって。ういちゃんは最初、一匹狼でガンガン前に突き進むタイプの子なのかなと思っていたら、実はものすごく可愛らしい子で。照れ屋なところがあったり、一つ一つに一生懸命で真剣。そのギャップが魅力的ですね。

ういにゃすふふふふ(笑)。

中恵鈴湯ちゃんはライブの主催という形で私に声をかけてくれたのもあって、丁寧で気遣いできたメールをいただいて。めちゃめちゃしっかりしている子だと思っていました。今もその印象はキープしているんですけど、実は意外と濃ゆいなというのをね(笑)。

鈴湯どこでそう思われたんだろう(笑)。

中恵いい意味でのオタク感? 好きなことに対してこだわりを持っていて、妥協しない創作肌というか。私も同じタイプなので、そういう部分で彼女独自の世界観がこれから見えてくるんだろうなって思っていて、そこも楽しみです。

──なるほど。鈴湯さんから見たおふたりはどうですか?

鈴湯光城ちゃんは自分でたくさん企画イベントをされていたりCDを作ったりされている方なので、しっかりしているお姉さんタイプなんだろうなってイメージがありました。実際、そこに関してはギャップはなかったし、一緒にいるとついていきたくなるなと思うんです。光城ちゃんは“にょてい”って呼ばれているんですけど……。

中恵“じょてい(女帝)”ね(笑)。でも、“にょてい”ぐらいのほうが、響きが可愛くていいなあ(笑)。

鈴湯新しいのを作っちゃった(笑)。なので、近くにいると後ろについていくというよりは、この人を中心にして私たちがサイドを固めて出陣していく、自分も並ばせてもらって一緒に戦っていきたい人だなと、一緒に活動するようになって強く感じるようになりました。ういちゃんは、私もどういう子なのか最初はわかっていなくて。

ういにゃす本当に初めましてだったもんね。

鈴湯でも、一緒にいてすごい純粋な人だなって思いました。

中恵天使でしょ?

鈴湯そう。少女なんですよ! 少女で純粋で、いろんなことに感動できるような人。そういう部分って大人になっていくにつれてどんどんなくなっていくじゃないですか。でも、ういちゃんってファンタジーゲームの世界のキャラクターみたいな純粋な人なんです。

ういにゃすうれしいですね(笑)。光城ちゃんは……オーガストさんの『千の刃濤、桃花染の皇姫』のときに初めてお会いしたんですけど、出会った瞬間から優しくて、安心するような存在。一緒にいるうちにいろいろお話できるようにもなって、こないだも3人で一緒に『あいミス』の展示会に行ったとき、ちょっと目を離した隙にすごくたくさんグッズを抱えていて、「無邪気なところもあるんやな」って(笑)。

中恵そうだったね(笑)。コトブキヤさんで展示会があったんですけど、展示会が終わったあとに大好きなカービィのグッズを見つけちゃって、2人がいないうちに買っていたという(笑)。

ういにゃすそういうギャップが可愛いなと思うんです。鈴湯ちゃんはユニットを組むと決まって顔合わせをしたときが初めましてだったんですけど、実は昔、こちらで作成した楽曲を歌ってもらったことがあって。会ったことはなかったけど、「あ、あのときの!」とすべてがつながったんです。

永原それが、Airotsプロデューサーと鈴湯さんの出会いにもなった曲で、作曲にういにゃすさんと小高さんが関わっていたんですよ。

──なるほど、いろんな点と点がつながったと。

ういにゃすはい。で、鈴湯ちゃんはTwitterではよく目にしていて「可愛い人やなあ、天使のような人やなあ」と思っていたんですけど、鈴湯ちゃんがよくツイートする「今日も1日頑張ったね」とか「生きてることだけですごいことなんだよ、すごいね」って言葉を目にするといつも泣きそうになるんです。「こんなに心優しい人がいたんや!」っていう印象ですよね。それで、一緒に活動するようになってからはいろいろ話すようになって、やっぱり楽しいオタク系の女の子なんやなって。

鈴湯「やっぱり」(笑)。

ういにゃすほわほわしているだけじゃない、意志が強い人なんやなと気づきました。なので、おふたりと声を重ねたときもものすごく感動しますよね。

──皆さんのお話を聞くだけでも、三者三様のキャラクターが伝わってきます。この3人が混ざり合うことで新しいものが生まれるという、その可能性にAirotsプロデューサーは賭けたわけですよね。

Airotsプロデューサーそうですね。補足ですが、Airotsというユニット名も実はみんなで意見を出し合った中から、最終的にういにゃすさんが提案したものが選ばれて決まったんです。それに、彼女は振り付けも頑張って付けてくれますし、そこももろもろ自主性なんですよね。

──なるほど。せっかくなので、小高さんや永原さんから見たお三方のお話も聞きたいですね。

小高印象としては、さっきお三方が話した通りのキャラなんですよね。それをそのまま歌に落とし込んでいくという。例えば、少し前向きな力強い言葉をお願いしたいときは、中恵さんにディーヴァのごとく突き進むようにパーンと歌っていただく。一方で、ういにゃすさんは少し可愛らしい表現をお願いし、鈴湯さんはしっとりしたところでキメてくれる。それぞれのキャラに合った配分というか、そこを生かした歌詞とメロディ、その連携をいかに取れるかを模索しながらやっています。

永原私が思うのは、3人とも歌手としてだけじゃなく「プラスα」の部分を持っている方々だなと。鈴湯さんだったらご自身でライブを開催されていますし、ライブ配信もいつも面白いと思いながら拝見していますし。中恵さんも同じくライブや同人活動とかやりながら、声優さんとしても活躍しているし、ういにゃすさんも作曲家として活躍していらっしゃる。皆さんたくさんの世界観を持っていらっしゃるので、歌詞を書くときもただ作品の世界観を表すことを心がけるだけじゃなくて、どう3人の良さを歌詞でも出せるかなというのを常に考えています。

Airotsプロデューサーネタに困らないってことですね。

永原中恵さんは女帝ですし(笑)、ファンの方……騎士団に守られているなと。

中恵支えてくれる人がいないと、私は絶対に前には進めないので。

永原鈴湯さんは癒し系。さっきのTwitterでの言葉もそうですよね。

Airotsプロデューサー空気や雰囲気を作るのが上手な方ですよね。

鈴湯空気感みたいなことですか?

Airotsプロデューサーイントロが始まってからの、動かない雰囲気とか。

鈴湯ああ、なるほど。例えば太陽と月だったら、自分は月というか。静かだからこそ見えるものがあるみたいな空気を作るのが、自分でも得意というか好きだし、自分の人間性に合っているなと思っていて。だから、曲のそういう部分を任せてもらえることにはすごくやりがいを感じています。

Airotsプロデューサーそれこそ、嵐のような環境でも動かず、静観している強さを持ち合わせている人かな。

中恵大地ですね(笑)。

永原ういにゃすさんは完全にカワイイ担当。ういにゃすさんを見ると、テンションが上がるんですよ。

──逆に、意外な面ってありました?

永原オンオフをしっかり分けられる方たちだなと。ずっとオンの状態ばかりを目にしてきたので、オフモードのときのお三方のお酒の強さは驚かされました(笑)。インストアイベントでは真剣にやっていらっしゃって、その打ち上げでは「イエーイ!」みたいな感じで(笑)。

中恵鈴湯ういにゃす あー(笑)。

ういにゃす日本酒飲んでたもんね、こないだ。

鈴湯光城ちゃんと一緒に日本酒を飲んでいたんですけど、おちょこ一杯だけ飲んでから別の席に行って、戻ってきたら光城ちゃんが全部飲んじゃってたんです(笑)。

中恵えー、最初からちょっとしか残ってなかったよ?(笑)

永原中恵さんは以前からお酒が強い印象がありましたけど、鈴湯さんとういにゃすさんも強かったんだと、そこで初めて知りました(笑)。でも、そういうオンオフしっかり切り替えられるところに私は力をもらっていて。自分は常に焦ってしまうタイプで、やらなくちゃいけない仕事があると「どうしよう、どうしよう」とテンパってしまうことが多いんですけど、皆さんはメリハリをつけるのが上手だから、3人を見てそういう部分を学びつつ、「ハートフル・ハーフタイム」という曲を作詞しました。

──なるほど。皆さん、そういうオンオフがはっきりしている意識って持っていますか?

中恵いやあ、あんまりないかも(笑)。

鈴湯逆につけるのが苦手なタイプだと思っていました。

中恵知らない間にずっとオンになっていることが多くて、確かにお酒が入ったら勝手にオフになるのかも(笑)。

──皆さんお酒がお好きでしたら、酒蔵でライブとかどうでしょう? 最近はそういった企画をする酒蔵も少なくないですし、Airotsの世界感にも合っているんじゃないでしょうか。

中恵私もプラネタリウムなどでコンセプチュアルなライブをすることが多いので、いいかもしれないですね。

小高しかも、お酒を飲みながらライブを観られるわけですものね。

ういにゃす楽しそう!

中恵じゃあ、「Airots酒蔵バスツアー」とかやったらいいんじゃないですか?

鈴湯それいいなあ。

──“3人とあなたで旅を重ねる物語”というコンセプトにも合っていますしね。

全員 確かに!

鈴湯一緒に旅をするのはいいなあ。

──旅の話も出ましたので流れでお聞きしたいですが、このお三方でもし旅をする機会ができたらどこに行ってみたいですか?

中恵お休みがたくさんいただけるんだったら、海外に行きたいですね。ヨーロッパ、特に北欧やドイツに行きたいです。

鈴湯お城ですね。

中恵そう。私、毎年4月1日に「実家に帰る」といって、ノイシュバンシュタイン城の写真をアップするんですよ(笑)。実際には行ったことはないんですけど、いつか本当に“実家”に帰ったと言えるようになりたくて。

ういにゃす実家がお城?

中恵名前の光城に“城”が入ってるからね。

小高Airotsはサウンド的にも、ドイツとの親和性が高そうですしね。

中恵しかも、北欧だと民謡風のテイストもあるのでいいですよね。

小高場合によっては北欧メタルみたいなテイストでもいいかもしれないですし。

鈴湯カッコいい! 私は……個人的に行きたいのがニューヨークかな。

中恵あ、映画?

鈴湯そう。映画が好きだし、ライブもミュージカルもいっぱいあるから、みんなで感動を共有してニューヨークの音楽を取り込んでいきたいなって(笑)。

ういにゃすうんうん、よさげ。私は海外に行ったことないから、想像できひんし。普通に花火大会とかに行ってみたい(笑)。

中恵行こう行こう。どこの花火がいい?

ういにゃす広い原っぱでやるような……ビルがないところがいいですね。

中恵秋田の大曲に有名な花火大会があるけど、そういうところに行ってみたいよね。何万発とか打ち上がるような。

──先ほど中恵さんからドイツの話題が挙がりましたけど、それこそドイツはビールの国なのでお酒とも関連づけられますよね(笑)。

中恵そうですよね!(笑) でも、ドイツやヨーロッパにはアニメやゲーム系のイベントが多いじゃないですか。ああいうのに呼ばれるぐらいになりたいですね。

(取材・文/西廣智一)

この座談会の続きは、「Airots 1st Live for あいりすミスティリア!」で販売するパンフレットに掲載されています。